Vestiges

Solo Exhibition

May 29 – June 28, 1995

Sugiura Kunié
“degradation (split flower)” 1995 photograph/aluminum/piexiglass, 40 x 432 x 15 cm

杉浦邦恵

Vestiges

1995年5月29日–6月28日

―― Vestiges ―― 跡、面影、痕跡の意

I hear, and I forget;
I see, and I remember;
I do, and I understand.
-- old chinese prorerb --

今回、鎌倉画廊の二度目の個展は、正統なフォトグラムや 応用が同居した出品となった。“stacks(積み重ね)”と題した作品は、花を、簡単な幾何形に、並べたり、積んだりして、形態の対比を試みると共に、――支配出来ないもの(自然)を制御 したい欲求の現れだろうか? ――1989年頃の花を材料とした“ボタニカス”シリーズの延長といえる。

モホリ・ナギは、ポジティブ・フォトグラムという技法で、フォトグラムを材料として、次のフォトグラムを作り、プリントイメージは白は黒に、右は左に反転した。私は一回でなく、くり返し続けたらどうなるかと思い、結果は“degradation (退化)”と題した作品になった。

“Indiane photog.”と題したのは、インディアナ州のある写真家と、そこで撮られた写真の両意を指す。小さな町のつぶれかけた雑貨店の片すみにあった、スミス・スタジオとかいう写真館のネガを、暗室で、ベタ焼きにした作品。ポートレートや、卒業写真は、無造作に配置してイメージで、見る人自身の失われた時や、置き忘れていた思い出を喚起する、触媒とはならな いだろうか。

--Carolyn+Doan Helms夫妻 (Attica, Indiana州)の協力に感謝します。

6/6/95東京にて

Sugiura Kunié
Sugiura Kunié 1995

 

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