Baba Kentaro

Baba Kentaro

amid the scenery

September 14 ‐ October 26, 2019

馬場健太郎

記憶と忘却のあいだ

2019年9月14日 ‐ 10月26日

9月14日(土)
14:00‐ アーティストトーク
馬場健太郎 × 北川聡(画家) × 齊藤智法(デザイナー)
参加無料

16:00‐18:00 オープニングパーティー

展覧会概要

馬場健太郎(1968-)は、90年代初めより数々の個展・グループ展で継続的に作品を発表し続け、鎌倉画廊での発表はグルー プ展も含め今展が4回目となります。彼の描く対象は、美しく浮き上がりながらも具体的な形象を持ちません。タイトルの「記 憶と忘却のあいだ」にもあるように、これまでも「記憶」がテーマの一端に登場してきましたが、作家自身が重要視している 画面の質感、すなわち絵肌には、絵の具を幾重にも塗り重ねる工程の「時間の堆積」が溶かし込まれており、それが作家の定 義する記憶に繋がっています。イタリア・ミラノに滞在し、伝統的な絵画の古典技法を探求した経験を持つ彼のキャンバスと 絵の具の層のあいだには、曖昧な記憶のように魅惑的な奥行きと光が揺らぎます。

今展では1999年に制作した大作をリメイクする視点で取り組みつつ、新しい要素を取り入れて制作に取り組んだ油彩や、油彩小 品、ドローイングなど最新作は約20点が並びます。また、この20年間で発表した作品群の中から作家自身がセレクトし回顧す るかたちでの展示も試み、制作に対する一貫性と変遷とを感じ取っていただける構成となっております。

多面的視点でのレイヤードをお楽しみいただける展覧会に、ぜひご期待下さい

 

作家ステートメント

記憶の曖昧さが心地よいときがある。そもそも全てを完璧に覚えている事は不可能だし、当然できない。
ほどよく忘れることが良い場合もある。辛い記憶ほど深く心に刻まれるからだ。
私の場合、大体のことは忘れていいと思っているが、それでもどうしようもなく残るものがある。
ばかばかしいほど楽しかったことも、そう。
しかも、感覚的なこととつながる何かで記憶が書き変わったりするように思う。
オートバイに乗って「あのカーブを曲がった時の感覚」や飲食店で「食器のぶつかる音とコーヒーの香りを嗅 いだ時」に、ふと大切な人を亡くした時の喪失感と重なる。そんなときに私の記憶は、曖昧になり、少し違う ものに書き変わるようだ。それと絵を描いている時の頭の回路は、とても似ていると思う。