山本圭吾 リンクする精神・リンクする芸術
展覧会概要  
   
 60年代後半、数々のキネティック・アートを発表し、70年代初めには
既にネットワーク芸術に取り組んでいた山本圭吾。彼は、パォーマンス、
ビデオ・アート、ビデオ・ゲーム、写真、そしてISDN使用のネットワーク・
アートなどを次々と発表し、我が国のメディア・アートに、40数年に及ぶ
確かな足跡を残してきました。
 また、89年からは、遠隔地にいる人とパソコン通信やインターネットに
よって互いの絵をリンクする、連歌ならぬ「連画」に世界で最も早く取り組み、
開拓してきました。
 
 今回の展覧会は、彼の約10年ぶりの個展であり、展示作品は、すべて
観客参加型となっております。
 2つのサイコロ状の正六面体を置き、その上で描くそれぞれの絵を天井に
設置されているビデオカメラで撮り、その合成された画像を見ながら作品を
制作していく「サイコロ楽器」。
2枚の障子でできたスクリーンに、人物のかたちが浮かび上がる「対話する
影」。障子の桟にはセンサーを仕込み、「触れる強弱」や,「呼吸」や「間」が
音に変換されます。
当展覧会では、これらを含んだネットワーク・サウンド・インスタレーション5点
を展示。
さらに、伊藤英高氏とのコラボレーションによる「連画」作品約20点を展示して
おります。
 
当画廊が、長年注目してきた、日本の映像作家のパイオニア・山本圭吾の
個展を鎌倉山の広々とした空間でお楽しみ下さい。
   
photo:nomadic studio

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