日本の現代美術'60-'80 出展作家



荒川修作
160年に赤瀬川原平らとネオダダオルガナイザースを結成し、抽象表現ばかりだった当時の美術界に一石を投じる。62年渡米、定住、図式的な「ダイアグラム絵画」で海外で高い評価をえる。68年には日本人ではじめてドイツのドクメンタに出品する。

草間弥生
1957年に渡米。水玉をモチーフとした作品で自己の内面を表現する作家として世界的に名を知られる。ニューヨーク近代美術館、東京都現代美術館などが最近の個展。小説も執筆。

斉藤義重
1955年日本国際美術展に出品、受賞。戦後美術において抽象絵画の草分け的存在。若手作家の育成にも力を入れている。

菅井汲
1952年渡仏。後、欧米にて個展、世界的な国際展出品、受賞多数。
日本の美術史の中で重要な位置を占める。色鮮やかで優雅な形態の抽象画。


高松次郎
1958年読売アンデパンダン展出品。1963年赤瀬川原平、中西夏之とハイレッドセンターを結成。内外個展、ビエンナーレなどの国際展多数出展。影の作品、かみをちぎってそれをまた貼りあわせる紙の単体シリーズなどが代表作とされる。

三木富雄
生涯「耳」をテーマに彫刻を作りつづけた作家。1958年より読売アンデパンダン展に出品。当時のネオダダ・オルガナイザースに最も強い影響を与えた作家として、日本の若きアヴァンギャルドたちの代表的作家。1978年に40歳という短い生涯を閉じるが、以降人々の中に鮮烈な印象を与えている。

村井正誠
1928年に渡仏。帰国後独特な抽象表現で抽象絵画のパイオニアとされる。彼が若い作家に与えた影響は計り知れない。
国内外で個展多数。モダンアート創設者でも有る。1998年に他界。享年93歳。最後まで筆を握り、最後の個展まで200号を越える大作を発表しその作品の素晴らしさに周囲を驚かせた。


李禹煥
日本の60年代から70年代にかけて素材そのものを直接的に提示するスタイルで日本独自の表現として世界各国から高い評価を得たモノ派グループの作家としてあまりにも有名。また、そのモノ派を理論的に確立させた人物である。キャンバスに青い顔料でまっすぐ線を引きおろすフロムラインシリーズ、鉄板と石を配置した立体作品などが代表作。国外での評価は非常に高く、フランスジュドポーム、など個展多数。ドイツ、ボンの市立美術館にて来年個展開催予定。

山口長男
1928年渡仏。佐伯祐三、荻須高徳らとともに活動。後、国内外で作品発表多数。黄色、褐色の格子状の帯が縦横に広がる作品で有名。晩年はマチエールが充実した作品を数多く発表。その広がりの有る魅力的な作品は当時から多くのファンを作った。
日本の抽象絵画を語るとき避けては通る事の出来ない重要な作家である。

 


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