境澤 邦泰 展  

2012.9.1(土)-10.14(日)



静けさと手触りを味わうような物質感、不思議な奥行きを持った境澤邦泰(1972〜)の油彩画は、
作家活動を始めて間もない段階から「布」をモチーフとして制作されています。作家は繰り返し繰
り返しそれ自身が布であるキャンバスに絵具をのせ、いわば布を消していくとことでそれを描き出
すという、または布に戻していくために塗り重ねていくような矛盾をはらんだプロセスから作品が
成り立っているといえます。鎌倉画廊での個展は今回で3回目を数え、約10年ぶりの開催となる
今展では、150号から小品まで約20点の新作を展示致します。ブルーを基調とした代名詞的な
作品から、複数の色彩で描き分けられた組み作品、より筆触が感じ取れる質感の異なる作品が
並びます。完成とするまで時には何年も毎日筆を入れ、目新しいことに身軽に移行するのではな
く継続という進行形を常に重ねてきた姿勢は、「布(canvas)」に通し番号がふられただけのシン
プルな作品タイトルからも感じられます。「繰り返す」という行為と時間が確かに積み重ねられた
静謐な絵画群をぜひご高覧下さい。



作家経歴

会場風景

 
「No.166」 2012年 油彩、キャンバス 45.5x64.4cm                      





*****2F展示室にて常設展同時開催*****

若手作家も含む国内・海外作家の作品を展示いたします。


       

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