In the bright room - signe on the memories

Solo Exhibition

March 19th – May 15th, 2016

We are closed on Monday, Tuesday and National holidays (3/20,21 4/29 5/3,4,5)
Opening Party: March 19th, 16:00-18:00

Terada Mayumi curtain 010402 2001 gelatin silver print

 

Terada Mayumi, born in Tokyo and presently based in New York, has, since 2000, been producing photographic works using a unique method that involves the construction of miniature rooms or furniture followed by photographing them with natural light.

Windowsills, curtains waving in the breeze, plates on a table, a wrinkled sheet on a bed, all look like real scenery at first glance. But as we gaze at the photographs, a distinctive beauty enveloped in an intriguing strangeness begins to reveal itself. A major theme in Terada's photographic art is the “existence of absence” revealed through traces that have been left there by someone related to the place. The source of motivation for the series, Terada says, is the desire to possess her own memories. From them she conjures up elements and arranges them within her works, creating miniatures and taking pictures. Creating and showing them as art is, she says, a way to transfer a sole possession to a shared one as a tool of communication with others.

When beginning her career as an artist in the 1980s, Terada's theme was “What is a photographic sculpture?” and proceeded to produce works constructed of transparent plastics exhibiting a contrast between light and shadow. In 1985 she was awarded the Tokyo Metropolitan Art Museum Prize at the 17th Contemporary Art Exhibition of Japan for her large-scale (more than 2 meters high) sculpture titled “Jumper Johns.” Terada also produced an “underwear series” using molds cast from human bodies and creating life-sized plastic underwear. She subsequently constructed a trial model of a door and photographed it, intending to use it for the invitation card for her 2001 exhibition, at which time she shifted the medium to miniatures and photographs. Terada has continued to focus on light and shadow, as if, she says, she was sculpting them into the pictures.

In this first-time solo exhibition at Kamakura Gallery, 20 photographs produced between 2001 and 2009 will be on display.

寺田真由美「明るい部屋の中で - 記憶のシーニュ」

2016年3月19日-5月15日

休廊: 月曜・火曜・祝日 (3/20,21 4/29 5/3,4,5)
オープニングパーティー 3月19日(土) 16:00-18:00

展覧会概要

光が差し込む窓や風に揺らぐカーテン、テーブルの上の食器、皺の寄ったベッドのシーツ、クローゼットのハンガー ・・・、一見リアルでありながらどこか柔らかで危うげな物質感――。寺田真由美の写真作品は、作家自らが制作するミニチュアの部屋やその窓辺などを自然光で撮影する手法で制作され、不思議な違和感を伴って独特の美しさを放っています。精工に作られたそれらの風景は、誰かが居た痕跡を残しながら、その誰かが現れる様子はありません。そこに居た人間の体温やしぐさを確かに感じさせるもの・・・、作家はこれを「不在という存在」と呼び大きなテーマのひとつとして2000年頃から制作に取り組んできました。これらの作品を携えて「明るい部屋の中で」と題した個展を日本やアメリカで開催し、このテーマは継続的に制作の軸となってきました。鎌倉画廊で初めての発表となる今展では、2001年から2009年の作品の中から選りすぐった約20点を展示致します。

80年代に作家活動を始めた当初、寺田は「写真的な彫刻とは何か」を探求し、光と陰をまとう透明プラスチックを成型した立体作品を制作。2メートル超の「ジャンパー・ジョーンズ」は1985年現代日本美術展で東京都美術館賞を受賞し、その後も人体を型取りしたライフサイズの「下着シリーズ」を展開しました。そして2001年の個展の準備中、案内状のイメージを試作模型で撮影したところから、模型制作と写真による表現へと移行していきます。光と陰を"彫刻する"立体に取り組んできたことはその後も強く反映され、最終的な媒体が写真となっても「印画紙に光を彫刻するよう制作してきた」と作家は語ります。また、一連の制作へ向かう共通項として作家は「記憶を所有したいという欲望」をあげています。人体のフォルムを記録し、自己が意識する時間や空間を模型で構築する中に「記憶の所有」という概念が深く結びついており、それを美術作品に仕上げることが私的な所有から鑑賞者へ向けたコミュニケーションの手段へと転換していく作業であることを示しています(参考:2010年練馬区立美術館での個展に寄せたテキストより)。

今展が「明るい部屋の中で - 記憶のシーニュ」と題されたことは、「時間は失うだけのものではなく、記憶を熟成させるものでもある」と作家が述べるように、作品が制作時の概念からより多面的な意味を帯びていることに起因しています(下の作家の言葉を参照下さい)。記憶を留めようと焼き付けた景色、そしてその静寂の景色の中に流れ続ける時間さえもモノクロームの中に表現する寺田作品は、私達自身の内と外、作品の内と外のそれぞれの時間の流れを結ぶかのように思われます。この機会に是非ご高覧下さい。

明るい部屋の中で - 記憶のシーニュ

「不在という存在」と居た空間が記憶に身をおくようになって、その空間に宿っていた光景を記憶 の表象として、窓から光が射し込む部屋をつくり始めたのは15年程前になる。カーテン、扉、椅 子など、部屋の中のエレメントから一つずつ記憶のコードを引き出し、自然光で撮影し、印画紙に 光を彫刻するよう制作してきた。

時の経過とともに、その記憶の表象は、記憶のシーニュに変わってきたように思う。時間は刻々 と過ぎ去って失っていく。その喪失感から救われるために、記憶を定着液に浸してきた。しかし時 間は失うだけのものではなく、時間は記憶を熟成させるものでもあると思う。

2016年1月 寺田真由美

 

寺田 真由美 (てらだ まゆみ)

東京生まれ。1989年筑波大学大学院修士課程芸術研究科修了。2003年~2004年文化庁新進芸術家海外研修でニューヨークに滞在。現在ニューヨーク在住。1985年に透明プラスチックを成型した「ジャンパー・ジョーンズ」などをつくり始める。1987年より人体を型取りした透明プラスチック製の「下着シリーズ」を制作。その後、自ら制作するミニチュアを用いた写真作品を中心に、ベイスギャラリー(東京)、ギャラリーアウトオブプレイス(奈良)、ギャラリーX日本橋高島屋(東京)、ロバートミラーギャラリー(ニューヨーク)、ホワイトルームギャラリー(ロサンジェルス)等での個展にて発表。2010年練馬区立美術館「プラットホーム2010寺田真由美―不在の部屋展」、2012年ソウル写真美術館「寺田真由美 Living Absence」展のほか、国内外の美術館、ギャラリーでの出展多数。鎌倉画廊では今回が初めての個展開催となる。東京都現代美術館、練馬区立美術館、ソウル写真美術館などが作品を収蔵。

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