展覧会概要  
本展は、スウェーデンを中心に制作活動をしている女性作家5人の作品で構成されます。

出品作家のカティンカ・アンダーソンは自然と深い関わりの好むスウェーデン人らしい写真を
制作しますが、自らや、姉妹に独特の衣装を施し、自然の中で写 真を撮影します。

カティンカの姉で彼女の写真にも登場するソフィ・ベイリッヒの作品は 皮肉が込められた
ユニークなオブジェが中心となります。かわいらしく、だが、どこか不気味な感じを見る人に与えます。

ストックホルムデザイン工芸大学(通称コンストファック)の副学長も勤めているグンネル・ペテションの作品は、
テキ スタイルアートから始まり現在では 写真、ビデオ等による女性の視点からの社会性
意識の強い作品です。代表作‘最初の食事First Supper’から最新作を発表します。

インゲル・バリエストゥルムはスウェーデン特有のテキスタイルアートの仕事で知られています。
現在ストックホルムデザイン工芸大学のテキスタイルアートの教授ですが、Cry Baby という小さな
ビーズや布を80.000ピースも集積して制作した自画像を今回は展示します。

子どものようにいつも叫んだり不満を言ったりしがちな人々に 共通する表情を見せます。
94年からスウェーデンで制作を続けているシオザキの作品は、北欧の独特の光に影響を受けた
ろうそくを使ったホログラム やオブジェで構成されます。

 
異なる文化と環境の中で思い思いにつくりあげる女性作家たちの作品は、日本と北欧との女性の
在り方の類似と相違、また社会の諸相をも浮かび上がらせて くれます。他者との出会い、相互理解は
自分の中に潜む他者との出会いでもあるかもしれません。

この展覧会で新しい出会いを体験して頂けましたら幸いです。
 
   
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